親や大切な人が亡くなるというのはどんな気持ちなのでしょうか。
経験したことのある人もこれから経験する人も、その気持ちは計り知れませんね。
とある女性から産経新聞に寄せられた投稿が話題になっていましたので紹介させていただきます。
うちの大黒柱
私には大好きな人がいます。それは祖母です。祖母は誰よりも家族思いで優しく、家族の中で祖母を嫌う人は一人もいません。私が生まれたときから、親のように私を育ててくれました。だから、私にとって祖母はかけがえのない、とても大切な存在でした。
そんな祖母が10月に他界してしまいました。それはとても急なできごとでした。私は、祖母を亡くしたショックで言葉にならず、ただただ涙が出るばかりでした。
泣きたくもないのになぜか止まらず、勝手に涙が出るとはこういうことか、と思いました。それは私の母や兄も同じでした。
しかし、父だけは違いました。亡くなった祖母は父の母で、最初に祖母を見つけたのも父でした。私はそのときの父の気持ちなど、考えられません。
父はすぐに救急車や警察を呼んだり、葬儀の場や火葬場の予約をしたり、ご飯を人数分注文したり、お坊さんを呼んだりと、すべて一人で完璧にこなしました。
葬儀の場でも火葬場でも、一度もみんなの前で涙を流しませんでした。そして一段落ついた頃、夜に一人、誰もいない家の1階で子供のように泣きじゃくる父がいました。
私は父の泣き声を初めて聞きました。その声を聞いたとき、私の胸もなんだか苦しく、いっぱいになりました。
そして、私はそんな父がとてもかっこいいと思いました。また、父の偉大さを改めて感じ、一生この人について生きていこうと強く決心しました。
大阪府 15歳
気を張っていたのか、ふとひと段落した時実感が湧いたのかもしれませんね。
自分にとってはお父さんでも、お父さんも人の子であることを考えさせられます。
大切な人との別れは本当に寂しいものですが、辛い時こそお互い支え合っていきたいですね。
【引用元】