介護の現場で起こったとある出来事に考えさせられます。
人生100年時代と言われている現代。
寿命が伸びるとともに認知症の方も増えていますね。
何度止めても、夜中になると人の部屋に入る認知症のおばあさん。
困り果てているととある事実が発覚し・・・
認知症のおばあさんが、いつも夜中に人の部屋に入る。止めてもガンガン行くので、職員さんが困ってた。様子を見る為に、ぼくが夜勤をする。0時ちょうど。そのかた(Kさん)が部屋から出てきた。車椅子を足でこいで移動している。遠くから見てると、すぐに隣りの部屋のドアを少し開け、中を覗かれてる
— たっつん|介護部長 (@tattsun_cw) September 17, 2022
その後ドアを閉め、すぐその隣りの部屋へ。また中をチラッと見て、隣りの部屋へ。それをフロア内の全30室。小一時間かけて回り、ご自分の部屋に戻られた。少しして、Kさんのご様子を確認すると、よく寝ておられる。2時。また出てこられ、同じ行動を取られる。一緒に夜勤している職員さんに聞くと、
— たっつん|介護部長 (@tattsun_cw) September 17, 2022
「いつもこんな感じです」とのこと。うーん…4時の際、起きておられたおじいさんに「入るなって言うてるやろ!」と怒鳴られてた。全く聞く耳持たず、次は6時。正確に2時間ごとなのだ。夜勤が終わって確認すると、Kさんは昔、病院で看護婦長をされていたことがわかった。ふ~んな~んだ、なるほど~
— たっつん|介護部長 (@tattsun_cw) September 17, 2022
その日の夜勤者さんに、試してほしいことを伝えて託す。この役は女性のほうがいい。また夜が来る。0時。Kさんが部屋から出てこられたところが、ぼく直伝の作戦決行の瞬間。「婦長、一緒に巡視に行かせて下さい」と夜勤者さんが声を掛ける。「あぁ」とだけの返事。一緒について回り、全室終えたところで
— たっつん|介護部長 (@tattsun_cw) September 17, 2022
「婦長、あと私がやりますんで今日はゆっくり休んでください」と声を掛けた。「じゃあそうさせてもらうわね」との返事。2時…4時…6時…起きてこず。「Kさん、めっちゃ寝てくれてました!」と、笑顔で報告を受けた。その日もその次の日も、女性の職員さんに夜勤してもらうよう調整し、同じ作戦を続けた
— たっつん|介護部長 (@tattsun_cw) September 17, 2022
すると、1週間も経たないうちに0時に起きてくることもなくなり、作戦は不要になった。Kさんは、ご自身が看護婦長として夜勤をし、安否確認の為に、他のかたの部屋を巡視しておられたのだ。夜勤者が新米ナースとして振る舞い、「あとは任せてください」とすることで、安心してお休み頂けるようになった
— たっつん|介護部長 (@tattsun_cw) September 17, 2022
認知症のかたの行動には意味があり、それを解き明かすヒントは、そのかたの過去にひそんでる場合がある。Kさんの対応がうまくいき、翌朝に夜勤者さんたちが報告してくれる時の、嬉しそうな笑顔が忘れられない。「介護という仕事にやりがいを感じてもらえてよかったな」って思えた10年前の秋でした。
— たっつん|介護部長 (@tattsun_cw) September 17, 2022
今日の1ツイートで1200名を越えるみなさんにフォローして頂き、すごく嬉しいです。介護部長歴14年の経験とかいろいろを、ほっこりおもろい感じでツイートしてます。今のうちにフォローして頂くと、「実は前から知ってた」ってドヤれる可能性を秘めています。よければフォローお願いします(@tattsun_cw)
— たっつん|介護部長 (@tattsun_cw) September 18, 2022
Twitterでの反応は・・?
外から失礼します。終戦特集観ると毎晩夢で戦地に行って魘されてるお爺ちゃんがいました。夜勤の日に「隊長、戦争は終わりました。日本は負けました」と声をかけたら「そうか…」と呟き入眠。それ以降毎年戦争のTVは避けるようにしました。良かった対応なのか不明ですが。
— A H (@hara_chan2844) September 18, 2022
とある施設で、ある時間になるとその場で足踏みをする認知症の男性がいて、理由が分からなかった。
ある日娘さんが、面会に来られてその足踏みを見た途端泣き崩れた。
理由を尋ねると「父は、うどん職人でした」と。
仕事熱心な方だったのでしょうね。
その方の過去を知れれば。
大切な事ですね。— ロン (@hRh16oBt2CX2P2J) September 18, 2022
行動の意味が分かってもそれをやらせることができないことも多い。
「お味噌汁作らなきゃ」とか「息子迎えに行くんだ」とか「仕事にいかなきゃ」とかは多いなって感じる。
対応ができてさらに成果に繋がるのはとても素敵な話— ナースのなすび (@Ns09066) September 18, 2022
過去を知る。これほどまでに大切なことなのですね。
もしかすると認知症の方だけでなく、普段から相手の過去を知ることで気付かされることはたくさんあるのかもしれません。
【引用元】