
就活といえば何社も面接をし大変な経験をした人も少なくないのではないでしょうか。
そんな就活の中、内定をもらったら多少のことはつい目をつむってしまいそうですが、とある女性は内定取り消し覚悟である行動を起こします。
大変心揺さぶられるエピソードです。
大学4回生の女子大生が、卒業旅行のために中部国際空港へと向かい電車に揺られていました。
4年間、必死に勉学に励み、自分がどうしても入社したかった企業への内定も貰えた彼女。
空港で友人と待ち合わせをする予定だったため、大学最後の楽しい想い出作りに心踊らせながら、一人電車の道中を過ごします。
ふと、途中の停車駅で、乗り込んで来た中年男性を見て、彼女はハッとしました。
たまたま、彼女に内定を出してくれた、人事部長が同じ車両に乗車してきたのです。
この偶然が、後にこの彼女にとって将来が大きく変わる出来事に発展するとは、この時想像も出来ませんでした。
卒業旅行に向かっていたという事もあり、かなりの軽装だった彼女は、スーツ姿の人事部長を見て「少し今の姿を見られるのは気まずいな」と、特に挨拶しにいく事なく、そのまま電車に乗っていました。
すると、人事部長が下車するであろう、会社の最寄り駅まで残り3駅となった時、一人のおばあちゃんが乗車してきました。
80代前半で腰も曲がっているのに、かなり大きなデパート袋を持っているおばあちゃん。
私は立ち乗りだったため席を譲る事が出来ませんでしたが、目の前にいる人事部長が席を譲ってくれるかな? なんて思って少し顔を上げました。
すると、おばあちゃんの目の前にいる人事部長は、驚く行動に移ります。
なんと、そのおばあちゃんを見るや否や「サッ」と目を逸らし、下を向き寝たフリをし始めたのです。
それならまだしも同時に、もう少し詰めれば座れそうな自分の横スペースに、足下に置いてあった自分のビジネスバッグを隣に置いて一切座れない様にスペースを埋めたのでした。
彼女の中で怒りと憤りと情けなさがグッと高まりました。
4年間心身科学の勉強をしてきた彼女は、入学当初から、就職先の希望を現在の内定企業に絞っていました。
一生懸命勤勉に務めた結果、めでたく希望企業への内定を掴み取る事ができました。
そんな憧れの企業の、人事部のトップを務める様な偉い人がとった、あまりにも情けない行動。
どうしても黙っている事ができず、彼女は人事部長に向かって、咄嗟にこう言い放ちました。
『恥ずかしいと思わないのですか!? そんな汚い姑息な真似して!』
『自分が将来おじいちゃんになって反対の状況になったとき、こんな目に遭ったらあなたは悲しくないですか!?』
人事部長側も、彼女の存在に気付いたそうです。
そして、彼女はこう続けました。
『あなたに採用決定して頂いた事は感謝しています。でも、こんな恥ずかしい大人の下では働けませんし、最高の仕事なんて出来ません!』
こう言って、彼女は内定を自ら辞退する事になりました。
彼女に対する非難の声は、予想以上に多かったのだとか。
「あんたバカ」
「頭おかしいんじゃない」
「将来水の泡」
「4年間無駄」
「親が可哀想」
色んな人に、様々なことを言われたそうです。
確かに、ここで大人しく見過ごす事が正解だったのかもしれません。
でも、彼女は「今でも後悔はしていない」と、はっきりと話しています。
その後、雰囲気を壊さないために卒業旅行中は道中の出来事を友人にも他言せず、暫く経つってから話した事で人生最高の卒業旅行になったそう。
しっかりした女性ですね。
ついつい流されてしまう人がほとんどのこの社会で本当に大切なことはなんなのかを見失わず意見を言えるというのは本当にすごいことです。
これからの活躍が楽しみですね!
【引用元】